人材不足になるとどんな問題が発生するのか

介護職員はなり手がなくて人材不足に陥っている業種です。なり手が少なくなると、施設を運営するのが難しくなってしまいます。100人必要な施設を50人で運営しているような状況に陥れば、施設を維持することができなくなってしまうことも考えられます。

施設全体で人数が減ってしまっている場合にはシフトを円滑に回すことができなくなります。そういった状況で特に問題になっているのが長時間労働と休日が取れないという状況です。その傾向は特にベテランの介護職員に見られます。施設全体を運営するために一人一人がより多くの業務をこなす必要があるのですが、新人では難しいことが多くあります。そのためにベテランが多くの業務をこなすことが日常的になってしまいます。二人分の仕事をするには時間内では終わらないので、残業になり、さらに休日出勤へとつながっていきます。単純に人数を増やせば良いということなのですが、新しい人材を確保しようにもなり手が少ないので、新人を確保することが難しいのです。新人を確保できたとしても一人前になるまでには時間がかかります。それまでベテランの介護職員はずっと苦労することになるでしょう。長時間勤務を長期間続けるのは難しいので、施設全体がいつかは運営できなくなってしまう状況に陥るのです。

このように人材不足のために施設全体が悪循環にはまってしまうことがあります。解消するためには人材を増やすことが急務といえます。なりたいと思える状況を作ることが介護職員を増やす近道でしょう。現在は介護職員を増やすための様々な取り組みがなされており、国の施策や施設側の工夫で人材不足は解消に向かっていくかもしれません。